<スティーブン・ハッサン氏から日本基督教団への手紙について>
以下の手紙は、スティーブン・ハッサン氏がNGO国際宗教自由連合(ICRF)会長のダン・フェッファーマン氏から、日本のキリスト教会の牧師が拉致監禁下で脱会説得をしているという指摘を受けて、自分の考えを日本基督教団に伝えた手紙です。なお、原文はこちらで見ることができます。 →国際宗教自由連(ICRF)のHP
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2000年3月29日
小島 誠志
日本基督教団総会議長
東京都新宿区西早稲田2-3-13-31
小島誠志牧師様
私は、国際宗教自由連合(www.religiousfreedom.org)のダン・フェッファーマンの要請でこの手紙を書いています。私はフェッファーマン氏に対して自分がディプログラミング(拉致や強制力を用いて人を脱会させること)を信奉していないと話したのですが、彼は私の最初の本、講演、およびメディアへの登場などにより、日本の牧師たちがそれ(ディプログラミング)を行うよう奨励されているという印象を受けているようです。
私は最近、『束縛を解く:自力で考えることを奨励する』という本を書き、その中で文グループ(統一教会のこと)のようなカルト団体の人々を助ける上での私のアプローチに関して詳細に解説しています。それは「戦略的交流アプローチ」と呼ばれるもので、家族や友人たちがカルトのメンバーと効果的にコミュニケーションを取り、恐怖症を取り除いて批判的思考を促進する方法を教えることに依拠しています。
私は最近、非営利の教育・人権団体である「精神の自由研究所」を開設しました。ロバート・ワッツ・トーンバーグ牧師とラビ・モシェ・ワルドックが私たちの諮問委員会にいて、私の仕事を熱心に助けてくれています。私は世界中の著名な宗教指導者たちがこの諮問委員会に加わってくれることを希望しています。それは国連の世界人権宣言に基づいており、私たちは精神的責任を促進したいと思っています。
私は、日本の牧師たちはいかなるタイプの強制を用いたカウンセリングにも関わっていないとの印象を持っています。今朝、パスカル・ズィヴィは私に、ときどき、まれにではあるが、家族が成人した子供を意思に反して拘束し、そこへ牧師が彼らと話すために招待されることもあるかもしれないと話しました。私の意見では、たとえカルトのメンバーが文書で面会を要請したとしても、牧師は方針としてこのようなことに関わるべきではありません。もしカルトのメンバーが自分の関わっている団体に関して牧師と話したいのであれば、その個人は、教会もしくはその他の公的な場所に行って牧師に会うべきです。こうすれば、牧師を非難するいかなる根拠もなくなるでしょう。
私はこの手紙が、カルトのメンバーを助けるアプローチが強制ではなく、愛と同情と肯定的コミュニケーションであるべきだと私が考えているという、公的記録となることを望んでいます。さもなければ、拉致や非自発的監禁は不可避的にトラウマを残すでしょう。私は文集団(統一教会のこと)の元メンバーとして、人々が自力で考えるように助けるために23年間働いてきましたし、強引で違法なやり方に反対しています。私があなたに知ってほしいことは、家族が強制的に介入してくれたことを嬉しく思っており、それ以外に自分が助かる道はなかっただろうと話す人に、私が時として直面するということです。しかし彼らと話して私が必ず発見することは、その家族(および個人)は、それしか方法がないと単に信じているに過ぎないということです。実際には、よりトラウマの少ないであろう他の方法が常にあったのです。もし何か質問があれば私にお知らせください。 私はあなたが私のウェブサイトを訪問されることを奨励し、この手紙が事態を正すうえで役に立てばと思います。
敬具
スティーブン・ハッサン
会長