事件の年 | 氏名(当時の年齢・所属) | 脱会説得者(所属) | 事件の概要と経過 | 証言有無 |
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1989年 | 中島裕美 (26歳) |
黒鳥栄 (日本基督教団・戸塚教会牧師) |
自宅に戻る途中、横浜市内で両親らに拉致され、横浜のマンションに2週間監禁さ れる。後日、脱会。その後、重度のPTSD(心的外傷後外レス障害)を発症。 | |
1989年 | M・K子 (21歳) |
飯島英雄 (日本基督教団牧師) |
キリスト教系の浜松病院に勤務していたとき、勤務終了間際に更衣室から出たとこ ろを両親らに拉致され、聖隷病院の老人ホームの職員アパートに監禁される。1週間後に偽装脱会によって解放される。 | |
1991年 | 鳥海豊 (29歳) |
宮村峻 (株式会社タップ社長) |
東京の自宅に戻ったところを両親らに拉致され、東京・荻窪などのマンションに監 禁される。8ヶ月後に偽装脱会によって脱出。その後、『証言「脱会屋」の全て―監禁250日』を出版する。 | |
1992年 | 小出浩久 (29歳) |
宮村峻 松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) |
埼玉県の自宅で両親らに拉致され、東京・荻窪、新潟市、 新潟県・新津市などの マンションに15ヶ月間、監禁される。偽装脱会中、宮村峻の勧めによって有田芳生の取材を受ける。自 由になってから、『人さらいからの脱出―違法監禁に二年間耐えぬいた 医師の証言』を出版する。 | |
1993年 | 塩谷知子 (25歳) |
船田武雄 (日本イエスキリスト教団・京都聖徒教会牧師) |
大阪の実家に戻ったところを拉致され、京都のマンションに69日間監禁。その 後、京都聖徒教会内で軟禁中に脱出。三児の母親。 | 証言 |
1993年 | 高橋英 (29歳) |
松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) |
1993年10月 旧中頚城郡亀田町(2005年合併し新潟市となる)のマン ションツインタワーに監禁された。何度も普通の状態で話し合うことを要求したが聞き入れて貰えず8ヶ月後、偽装脱会で解放された。その後、祝福相手と入籍 し、現在1男3女の父親。 | |
1995年 | 川嶋英雄 (27歳) |
松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) |
富山県の実家に戻ったところを、両親ら約10人に拉致され、新津市のマンション に4ヶ月間、監禁される。その後脱出。『拉致監禁百二十日間』を出版する。 | 証言 |
1995年 | 高須美佐 (27歳) |
黒鳥栄 清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
三浦市の実家に戻る途中、両親に拉致される。横浜市のアパート、群馬県・太田市 のマンションに6ヶ月半監禁される。脱会。その後、重度のPTSDを発症。 | |
1995年 | 宿谷麻子 (31歳) |
黒鳥栄 清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
東京の早稲田通りで両親らに拉致される。横浜市のアパート、群馬県・伊勢崎市の マンションに5ヶ月間、監禁。脱会後、重度のPTSDを発症する。 | |
1995年 | 田村 (25歳) |
清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
東京の実家に戻ったところを拉致される。群馬県のマンションに2カ月半監禁され る。脱出。両親は戸塚教会(黒鳥栄)の勉強会に参加。韓国在住、四児の母親。 | |
1995年 | 後藤徹 (32歳) |
松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) 宮村峻 |
東京の保谷市(現西東京市)の実家に戻ったところを拉致され、新潟市のマンショ ンに2年2ヶ月間、その後、荻窪のマンションに移され、08年2月まで監禁される。監禁生活は実に12年5ヶ月間に 及ぶ。脱会説得には「青春を返せ」裁判で原告となった元信者も加わった。現在、松永、宮村らを刑事告訴中。 87年にも監禁され、監禁下で宮村の脱会説得を受けている。このときには偽装脱会で自由に。 | 証言・陳述書 |
1996年 | 東條勉 (34歳) 東條久美子 (34歳 旧姓:黒澤) |
船田武雄 (日本イエスキリスト教団・京都聖徒教会牧師) 富田功 (日本同盟基督教団正牧師) |
法事後、千葉県の親戚の家で夫婦そろってそれぞれの両親・親族に拉致され、夫は 京都の南吉祥院、妻は千葉県・佐倉市周辺のマンションに別々に監禁される。夫は船田と韓国人牧師、妻は富田の説得を受ける。夫が強く抗議をし続けると、夫 の親族の一人が「こんなことは人間のやることではない」と言い出したことなどから、5ヶ月後 に解放される。夫の親族が妻の両親たちを説得して妻もこのあと解放される。夫の父親は監禁を心から後悔しているという。 | 証言 |
1996年 | 松本拓也 (27歳) |
高山正治 (日本同盟基督教団・庭瀬めぐみ教会牧師) 高澤守 (単立教団・神戸真教会牧師) |
広島の実家に帰省中に、親族で話し合いをしようと両親に誘われ、岡山市のマン ションに連れていかれ、監禁。約3カ月後、偽装脱会によって解放される。 | 証言 |
1997年 | 小林宗一郎 (25歳) |
清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
東京の北千住の路上で家族ら約10人に拉致され、太田市のマンションに7ヶ月 間、監禁される。監禁中に病気になるが、清水の指示ですぐには病院に行かせてもらえず。その 後、脱出。両親は戸塚教会の勉強会に参加していた。これ以前にも2回ほど監禁されたことがある。 | |
1997年 | 今利理絵 (26歳) |
清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
川崎市のファミリーレストランを夫と一緒に出たことろで、両親ら約10人に襲わ
れ、理絵だけが拉致される。横浜市、藤沢市のアパート、埼玉県・深谷市のマンションに6ヶ月間、監禁される。 偽装脱会によって自由に。脱出後1年間PTSDに苦しめられる。両親は戸塚教会の勉強会に参加していた。現在、三児の母親。 その後、黒鳥、清水などを民事提訴。一審、二審は敗訴するも、最高裁が異例の和解勧告をする。牧師2人は勧告を拒否するも、家族とは和解が成立。この裁判 は黒鳥、清水が所属する日本基督教団に大きな影響を及ぼす。 |
証言 ・ 裁判闘争 |
1997年 | 富澤祐子 (31歳) |
高澤守 (単立教団・神戸真教会牧師) |
統一教会鳥取教会で母親と話し合っているところ、父親と父親が雇った興信所の社
員など約20人に襲撃され、拉致される。鳴門市(徳島県)のリゾートマンション、大阪市など
のマンションなどで、1年2ヶ月間、監禁される。神戸真教会に軟禁中に脱出。 高澤などを民事提訴、刑事告訴する。告訴事件は高澤らを起訴猶予処分に。民事裁判は高澤らに 損害賠償の支払いを命じる(勝訴)。 三児の母親、韓国在住。 |
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1997年 | O・K男 (27歳) |
清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
埼玉県の自宅にいたところを、両親と長崎県出身の山下という見知らぬ男性によっ て力ずくでバンに乗せられ、群馬県・太田市の改造されたマンションに監禁される。3週間監禁後、裸足で脱出。 | 証言 |
1998年 | S夫婦 | 高澤守 (単立教団・神戸真教会牧師) |
兵庫県の自宅に戻ったところを両親らに拉致され、大阪市のマンションに、監禁さ れる。10ヶ月間の監禁中、2人の子どもは別の場所で育てられる。偽装脱会後、実家に住んで いたが、再びの監禁が怖く、親子4人で上京。 | |
1998年 | アントール美津子 (26歳) |
愛澤豊重 (日本基督教団・立川教会牧師、当時) 清水与志雄 (日本基督教団・行田教会牧師(2009年現在)) |
昭島市(東京)のアパートで両親らに拉致される。太田市のマンションに2ヶ月間 監禁後、脱出。脱出時に骨折。 清水などを民事提訴するも、一審、二審、最高裁すべて敗訴。アントール夫妻の働きかけでアメリカ国務省の「宗教の自由に関する国際報告書」に 事件が取り上げられる。 96年にも拉致監禁され、愛澤の説得を受けている。アメリカ在住。 | |
1998年 | A・E子 (37歳) |
宮村峻 | 夫が実家に戻ったまま帰らなかった。実家に出向くと、もぬけの殻。その後、脱会 した夫から離婚請求がなされる。請求が認められ、夫と妻・長女とは離れ離れに。 | |
1999年 | 砂田智子 (35歳) |
宮村峻 | 夫が長女(1歳7カ月)を連れて埼玉県の実家に戻ったまま帰らなかった。実家に 出向くと、もぬけの殻。その後、脱会した夫から離婚請求がなされる。事件が起きたとき砂田は妊娠6ヶ月。離婚請求が認められ、夫・長女と妻・次女とは離 れ離れに。 | |
1999年 | T・K子 (24歳) |
朴米雄 (在日大韓基督教会・福岡教会牧師) |
岩手県の実家に戻る途中、立ち寄った食堂で拉致され、和歌山県のマンションに3 カ月間、監禁される。部屋の窓はベニヤ板で塞がれ、日中でも真っ暗。その後、福岡の教会のそばのアパートで1年間暮らしたあと、脱出。教会では食事のたび に「文鮮明はサタンだ」と言わされたという。韓国在住。 | |
2000年 | H・N子 (23歳) |
愛澤豊重 (日本基督教団・立川教会牧師、当時) |
東京・新宿区のアパートに両親ら6人が押し入り、東京・立川市のウィークリーマ ンションに拉致監禁される。約半月後、三階のベランダから延長コードを使って脱出。この前にも一度、新潟県・上越市のマンションに監禁されたことがある。 | |
2001年 | 寺田こずえ (28歳) |
高澤守 (単立教団・神戸真教会牧師) 尾島淳義 (西日本福音ルーテル青谷教会執事) |
母親が病気の知らせに、韓国から高知県の実家に帰省したところ両親らに拉致さ れ、大阪市のマンションに監禁。監禁2ヶ月後に、夫が救出。その後、高澤などを民事提訴、刑 事告訴する。民事裁判は一審、二審ともに高澤らに損害賠償の支払いを命じる(勝訴)。刑事事件は高澤らを起訴猶予処分に。韓国在住。 | |
2001年 | H・T男 (広島大学大学生) |
飯島英雄 | 静岡県の実家に戻ったところ、浜名湖そばの旅館白山に2週間。その後も、1週間 牧師の家に通わされる。 | |
2002年 | M・U子 (西南学院大学学生) |
岩崎一宏 (枝光キリスト教会牧師) 泉清隆 (バプテスト野方教会牧師) |
熊本県甘木市(現朝倉市)の旅館に1ヶ月、拉致監禁される。説得には西南学院大 学の教授も参加した。脱会。 | |
2002年 | 元木恵美子 (32歳) |
松山裕 (土崎グローリアチャベル牧師) |
韓国から夫婦で山形市の実家に戻ったところ、寝込 みを襲われ、妻だけが拉致される。教会の監禁用に作られたと思われる部屋に監禁。夫の捜索願いを受理した警察が2週間後に 救出。その後、松山と妻を刑事告訴し、2人は起訴猶予処分に。韓国在住。 | |
2004年 | S・U子 (27歳) |
長倉敏光 佐藤愛子 (いずれも千歳市在住のクリスチャン) |
茨城県の実家に戻ったところを両親らに拉致され、車とフェリーで、千歳市(北海 道)に移動。同市のアパートに2ヶ月近く監禁。偽装脱会によって脱出。 | |
2004年 | N・Y子 (新潟大学学生) |
松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) |
卒業式前日、実家に戻ったところ、親族が所有する改造されたアパートに監禁。 1ヶ月後に脱出。家族は庭瀬めぐみ教会の高山から松永を紹介されたという。 | |
2005年 | H・T子 (26歳) |
松沢力男 (日本ホーリネス教団・大阪栄光教会牧師) |
実家に戻る途中で両親らに拉致され、大阪市のマンションに1ヶ月間監禁される。 部屋の窓は段ボール紙で塞がれ、日中でも電灯をつけなければ真っ暗な部屋だった。自宅に軟禁 中、脱出。 | |
2005年 | S・Y子 (28歳) |
岩崎隆 (日本基督教団・横浜蒔田教会牧師、当時) |
兵庫県・芦屋市の次姉の家で両親らに拉致され、町田市の長姉のアパートに監禁さ れる。12日目に脱出する。韓国在住。一児の母親。 | |
2006年 | K・M男 (28歳) |
豊田通信 (日本基督教団・吹田教会牧師) |
京都に住む親族の家に出かけたところ、大阪市のマンションに監禁される。2カ月 後、教会に通うようになってから、脱出する。 | 証言 |
2006年 | N・T男 (大阪大学大学院生) |
高澤守 (単立教団・神戸真教会牧師) |
白昼、大学のキャンパスで 両親らに拉致され、大阪市のマンションに監禁。1週間後に脱出 | |
2006年 | F・Y男 (愛媛大学学生) |
高山正治 | 法事で広島県の実家に戻ったところ、広島市のマンションに一週間監禁される。脱 会。脱会後、愛媛大学の教授に学内の組織など事情聴取される。 | |
2007年 | S・A子 (京都造形大学学生) |
高山正治 | 家族が旅行をしたいと東京で会ったところ、拉致され、岡山県の山奥のアパートに 監禁される。数日間で脱出したものの、監禁ならびに家族から執拗に「マインドコントロールされている」と繰り返されたことにショックを受け、PTSDの症 状に。 | |
2007年 | W・Y男 (28歳) |
松永堡智 (日本同盟基督教団・新津福音キリスト会牧師) 高橋富三 (チャーチオブゴッド酒田キリスト教会牧師) |
山形県の交通安全センターで免許更新手続きを行 なっていたときに両親らに拉致され、遊佐町の教会宿泊施設で5ヶ月間監禁された後、偽装脱会。05年にも新潟市のマンショ ンに9ヶ月間監禁され、松永の脱会説得を受けている。 | |
2008年 | H・K男 (島根大学文学部学生) |
高山正治 | 出雲に家族旅行に行こうと両親に誘われ、松江市内から岡山に連れて行かれ、倉敷 市のマンションに2週間監禁される。その後、脱会。 | |
2008年 | 中村隆之 (島根大学総合理工学部学生) |
高山正治 | 両親に会って話をすることになっていたが、岡山市内で両親にマンションに連行さ れ、監禁される。高山の説得を受ける前に、隙をみて父親が保管していた鍵を奪い、裸足で脱走。 |
事件の年 | 氏名(当時の年齢・所属) | 脱会説得者(所属) | 事件の概要と経過 | 証言有無 |
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1995年 | A主婦 (40歳) |
草刈定雄 (西舞子バブテスト教会宣教師) |
夫に「家族旅行に行く」という口実のもと、長男とともに兵庫県社町の山荘に17 日間監禁される。牧師との話し合いを拒否し続けたために解放される。協議離婚後、牧師を相手取って損害賠償請求を行なう。一審、二審ともに勝訴。 |
<注1>このリストは米本和広氏の『我らの不快な隣人』に掲載されたものを
ベースに、当会で作成中のものです。
監禁を体験された方は、ぜひ情報をお寄せください。 <注2>敬称はすべて略しました。 <注3>脱会説得者の方々の所属は調べた範囲で直近のものにしています。 <注4>脱会説得者として名前があがっている方にお願いです。事実関係に間違いがあれば指摘してください。すみやかに訂正い たします。 最終更新日:2012/09/17 『拉 致監禁をなくす会』TOP |