<最高裁での和解についての今利智也さんのコメント> 今利智也さん・理絵さんの裁判闘争
一審では、圧倒的に私たち原告が有利な法廷闘争が繰り広げられていました。
裁判官も、被告人に対して厳しい質問を何度も繰り返し行っていました。
しかし、原告に有利な立場で尋問していた裁判官は交代させられてしまい、なおかつ、判決申し渡し日が、「2回」も延期になるという異例な事態になり、結局出された判決は、原告敗訴になりました。
判決文は、支離滅裂なものであり、いかにもなんとか原告敗訴に結びつけるための、張りぼての文章でした。
高裁では、あっけなく敗訴判決でした。
しかし、あまりに法理的矛盾に満ちた判決文であり、元法務省のエリート弁護士からしたら、あまりに「阿呆」な内容であったため、この弁護士が上告申理由書をさらりと書き上げ、「俺は自信あるね」と言っておられていました。
この上告理由書は、さすがに最高裁を悩ませました。一年にも渡って、結果を出せない状態でした。
まともに上告理由書を受け止めれば、反対牧師に対しても高裁への差し戻しをせざるを得ない内容であったのです。
苦悩の末、最高裁が取った方策が被告の両親との和解、牧師については棄却という苦肉の選択でした。
私たちは、最後まで判決を求めましたが、最高裁上田裁判官の意思は固く、仕方なく「和解」を受け入れました。
和解の当日、原告、被告側の弁護士等は大変緊張しているのが、わかりました。
法曹界のトップに会う機会は、一般の弁護士でもほとんど無いのです。
元法務省エリート弁護士だけは、クールでしたが。
和解は最高裁上田判事の執務室で行われました。
最高裁判事は、「大臣」と同じ立場に当たるそうです。執務室も大変立派でした。
そこで、上田判事が厳しい口調で被告人の両親に対して、「二度と同じことをしないように!」と説示をされました。被告側は弁護士も両親も恐縮した表情をしていました。
原告側の弁護士によれば、最高裁での和解は実に稀有な事例であり、「弁護士人生で、私が知っている最高裁での和解事件は、東京都と銀行が外形標準課税に関して銀行が東京都を訴えた裁判が、最高裁で和解になった事例しか知らない」と言っておられました。
ですから、最高裁は判決は避けましたが、1,2審の判決を破棄して、和解勧告をしたということは、明らかに親による拉致監禁は「あってはならないこと」という立場にあるということを、明確に示したものであると言明できます。
いまでは、被告であった妻の両親とも普通に交流しており、今夏は子供たちをつれて、妻が帰省し、海に川にと子供たちは思いっきり、おじいちゃんおばあちゃんと遊んできました。
統一教会ならびに、新興宗教、自己啓発セミナー等にご家族が入会し、心配しておられる方々には、この最高裁判事の和解勧告を重く受け止められ、決して「拉致監禁」という「暴力」的手段に訴えてまでの説得は厳に慎んでいただきたいと要請するものです。
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